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逆境を力に換えたG大阪、団結して成長。長谷川監督「負ける衝撃がなければ…」

text by 編集部 photo by Getty Images

逆境を力に換えたG大阪、団結して成長。長谷川監督「負ける衝撃がなければ…」
ガンバ大阪の長谷川健太監督【写真:Getty Images】

 2015年シーズンを締めくくる天皇杯決勝が元日に行われ、ガンバ大阪が浦和レッズに2-1で勝利し、昨季に続く大会連覇を成し遂げた。

 王者として臨んだ大会でチームを見事”タイトル防衛”に導いたG大阪の長谷川健太監督は「スタート、ベンチメンバー含めてしっかりとチームの勝利のために仕事をしてくれた結果」が、連覇につながったと考えている。

 特に今季限りでG大阪退団が決まっているMF明神智和は、チームでの最後の試合をスタンドから見届けるしかできなかったが、長谷川監督は「ベンチに入れてあげたかった」と述べるとともに「明神もそういうことは自分なりに理解してくれたと思う」と自身の見解を示した。

 それは今季のチームの団結力が根拠になっている。途中出場した井手口陽介や内田達也が日々の鍛錬で培った実力をしっかりと発揮し、「ベンチに入って出られなかった二川や、リンスもしっかりとトレーニングを積んでくれた」と長谷川監督は試合に出る出ないに関わらず努力を怠らなかった選手たちのチームスピリットを称賛している。

 そして「本当に素晴らしいこのシーズン、チームで1年間やることができ、そして最後の最後でこういう形でタイトルを獲って終わることができて、本当にみんなに感謝したい」と感慨深げに語った。

 今季後半戦のG大阪は過密日程をものともせず、無類の強さで目の前に立ちはだかる対戦相手たちをなぎ倒してきた。その背景にはある試合はあったという。長谷川監督は「(ナビスコ杯決勝)鹿島戦の何もできなかった0-3という結果がなければ、ここまでチームが終盤に成長することはなかった」と振り返る。

「悔しい思いが選手、チームを成長させてくれているんじゃないかと思っています。ナビスコ杯で負けるという衝撃的なことがなければ、CSというシステムが今シーズン初めて導入されて、あそこでレッズに勝って、広島に悔しい思いで負けた。負けたところから選手、チームというのは当然もう1回負けたくないんで考えて、いろいろ学習して、それが成長させてくれていると思っています」

 逆境を強い気持ちで跳ね返し、チャンスに変えてきたG大阪。公式戦60試合をこなす苦しいスケジュールを乗り切って力強さを増した青黒軍団は来季も変わらぬパフォーマンスでJリーグを盛り上げてくれることだろう。

【了】

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