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マンU、ファン・ハール体制は風前の灯火。大金投下も…将来なき“大型補強”【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:欧州主要クラブ中間査定 text by 編集部 photo by Getty Images

選手の能力を引き出せていないファン・ハール

マンU、ファン・ハール体制は風前の灯火。大金投下も…将来なき“大型補強”【欧州主要クラブ中間査定】
ルーニーは本来の輝きを失い苦戦が続く【写真:Getty Images】

 選手層に心細さがあるセンターバックとセンターフォワードは補強ポイント。特にルーニーやマルシアルなどポテンシャルに疑いようのないセンターフォワード陣よりも、センターバックを放置するのは危険だ。

 ファーガソン時代のユナイテッドには、リオ・ファーディナンドやネマニャ・ビディッチなどリーダーシップのあるセンターバックがいた。しかし、成長を見せるクリス・スモーリングはそのタイプではなく、ブリントは本職ではないポジションだ。いずれにしても、今のDFラインには経験豊富でチームの士気を高められるセンターバックがいない。

 そのような選手は一朝一夕で獲得できるわけではないが、少なくとも代表クラスのセンターバックはファン・ハール監督のスカッドに加えておきたいところ。

 もちろん冬の移籍市場での動きは重要なのだが、今のユナイテッドには本来の実力を発揮できていない選手が多すぎる。

 前述のルーニー、シュバインシュタイガー、デパイを筆頭に、昨季ブレイクしたマルアン・フェライニは明確な役割を与えれば間違いなく相手の脅威となることは実証済みのはずだが、ベンチでくすぶっている。

 ルーニーはセンターフォワードとトップ下、マルシアルはセンターフォワードとサイドを行き来しており、ポジションが定まっていない。DFラインに負傷者が続出している台所事情があるとはいえ、アシュリー・ヤングは昨季輝きを見せたサイドハーフではなく本職ではないサイドバックで起用されている。

 そういった意味では、ファン・ハール監督は選手の能力を引き出しきれておらず、起用法も迷走中というところなのかもしれない。

 そしてそのファン・ハール監督はもはや首の皮一枚の状態。「ユナイテッドに首を切られてキャリアを終わらせたくない」と弱音を吐いていたオランダ人指揮官だが、これ以上の失態を晒すようなことがあれば、恐れていたことが現実のものとなる可能性もある。

 リーグ後半戦に向けて、ファン・ハール監督が選手のトップコンディションを取り戻す(またはそれができる新監督を招へいする)ことが、最大の“補強”なのかもしれない。無論、1月にセンターフォワードとセンターバックを獲得することを前提として、だ。

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