チームとしての一体感は見られず
近年低迷が続き、上位争いを目指して歩み始めた2015シーズン。ノヴァコヴィッチを手放した前線にはナイジェリア代表経験のあるピーター・ウタカを獲得し、パワフルなミッチェル・デュークも加えた。
しかし、蓋を開けてみればチームとしての形を全く見せられず結果が出ない。1stステージを最下位で終え、降格の危機に瀕していた。そこで清水は大きく動く。Jリーグで実績のある鄭大世や角田誠を補強し、大榎克己監督を解任。コーチを務めていた田坂和昭氏にJ1残留を託した。
だが新加入選手が個人で打開しようとする場面が目立つばかりで、全体が団結して一つのボールに対して執念を見せるシーンはなく、最後まで浮上のきっかけをつかめなかった。移籍してきた選手たちは状況を変えようと力を尽くしたが、監督の人選を含め以前からクラブに在籍していた者たちに何かしらの問題があったことは言うまでもない。
【次ページ】メンバーを固定できず。止まらない悪循環