診断
補強結果診断 A
多くの新戦力を夏に迎えたリバプールだが、ジェラードの後釜としてジェームズ・ミルナーをフリーで獲得できたのは大きな補強だった。
昨季のシティでGKとCB以外のポジションを全てこなした29歳のミルナーは実績、経験、戦術への適応度には申し分ない。結果を出せなかったマリオ・バロテッリ、リッキー・ランバートに早々に見切りをつけ、ベンテケとイングスを獲得した。
何よりも、ロジャース前監督の後任としてクロップ監督を招聘できたのは今季最高の“補強”だった。ここまでは結果の面で劇的な効果はないものの、クラブの未来への投資と考えればベストの人選と言えるだろう。
ただ、前半戦はDF陣にけがが多発したため、結果論かもしれないがもう少し層を厚くしておくべきだった。
総合力診断 B
主将の退団、選手の大幅の入れ替え、そして指揮官の交代など激動のシーズン幕開けとなったリバプール。勝ち点27の8位(第18節時点)という結果は、ファンとしても納得のいくシーズンではないだろう。
クロップ監督就任後も苦戦が続くシーズンだが、先に挙げたチェルシー戦やシティ戦など光明も見える。後半戦でもテストを重ね、選手にクロップイズムが浸透すれば、黄金期を築いたドルトムントのようにプレミアリーグを席巻できる可能性を秘めている。
FAカップ、キャピタルワン・カップ、ELも勝ち進んでいるため後半戦のスケジュールはタイトになる。だが、冬の移籍市場で厚みを持たせることができれば、5年ぶりとなるカップタイトル獲得を期待していいのかもしれない。
【了】