シーズンを通して連勝はゼロ
開幕前は思いもよらなかったまさかのJ3降格。現場に蔓延する危機感のなさが最後まで尾を引き、最悪の結末を迎えてしまった。チームの強化体制の脆弱さが浮き彫りになったシーズンでもある。夏場の補強で完全に失敗。残留を争う他チームが次々と戦力をアップさせるなか、栃木は指をくわえてみるほかなかった。それでも何とかしようと既存メンバーが危機感を募らせ、チームがようやく一つにまとまったのは残り数試合になってから。しかし、ときすでに遅しだった。
各ポジションに核となる選手はいたが、絶対的なストライカーが不足していた。敵陣ペナルティエリア内への侵入回数はリーグ上位だったが、フィニッシュに至るクロスやシュートの精度を欠き、ゴール数を伸ばせなかった。攻め込んだときに隙を突かれてカウンターからの失点も重ね、勝点をとりこぼす試合が多かった。シーズンを通して連勝が一度もなく、浮上の兆しもないままに、抵抗虚しくJ3降格の憂き目にあった。
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