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レスター、予想外の首位で最高の前半戦。岡崎ら新加入選手は及第点以上の活躍【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:欧州主要クラブ中間査定 text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

浮き彫りになった選手層

レスター、予想外の首位で最高の前半戦。岡崎ら新加入選手は及第点以上の活躍【欧州主要クラブ中間査定】
中盤の心臓として活躍を見せるエンゴロ・カンテ【写真:Getty Images】

 だが前出のリバプール戦で浮き彫りになったのが、レスターはいまだにトップチームではなく、“勢いのある”スモールチームだという事実である。お世辞にも現在のリバプールは強いチームとはいえず、今季のレスターであれば十分に勝機を生み出せるチームのはずだ。しかしそのリバプールを相手にして、シュート数25本対7本という圧倒的な劣勢の状況になり、試合終了間際までまるで可能性を感じさせられなかった。

 最大の理由は、インフルエンザで病み上がりのヴァーディーにまるで勢いがみられなかったことだろう。後半24分に交代するまでのヴァーディーには、普段の裏を狙う動きやサイドに開いての仕掛けもなかった。エースの影響力が薄れた際に岡崎などのほかのアタッカーが実力を発揮するか否かは、今後を占ううえで重要事項となる。

 さらにもともと選手層が厚いわけではなく、後半戦にかけて故障者も増えてくる可能性も高い。すでにダニー・ドリンクウォーターやジェフリー・シュルップといった主力がケガで離脱しているが、彼らがいなくなり、試合の途中に切れるカードの少なさはすでに明らかだ。

 ヴァーディーやマハレズと並んで重要な選手がカンテだが、MFのパートナーであるドリンクウォーターがいなくなり、彼への負担は明らかに増大している。このフランス人MFはチームの心臓であり肺だ。縦へのパスが少ないレスターにおいて、守備から攻撃への切り替え、そして組み立て、さらに崩しの局面で大きく貢献する存在なのである。そのカンテがもしケガをして離脱するようなことになると、チーム力が低下するのは明らかである。

 そのためには、控えとしては心細いアンディ・キングとインラーの代わりになる、プレミアリーグの経験を持つ中盤センターに選手を補強すべきだろう。欲をいえば、フートに代わるよりスピード感に優れたCBも欲しいし、ダニー・シンプソンよりも攻守にグレードアップした右SBも必要だ。とはいえ、急を要するのは、万一に備えて中盤の真ん中に実力者を加えることだ。

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