イメージの相違に苦しんだ復帰1年目
今から1年以上前のことになるが、ドルトムントに電撃復帰して1ヶ月ばかりが過ぎた頃、2014年10月1日、香川は次のように述べていた。3-0で勝利したCL、ブリュッセルでの対アンデルレヒト戦の後のことだ。
「もちろん、やっていたことは身に付いているから、他の新加入選手の影響はありますけど、チームのスタイルが(マンチェスター・)ユナイテッドと違うので、まだまだちょっと時間がかかるというか。ただ、他の選手の特徴はある程度もう理解出来ているし、ただこのサッカーに慣れるにはやっぱり、ハードワーク、求められるものは大きいので、そういう意味ではコンディションをチームと、しっかり上げたいと思います」
マンチェスターに旅立つ前の、BVBでのプレーイメージは残っている。しかしユナイテッドでの時間を経て、コンディションも含め、白黒の残像をカラーに戻すには「まだまだちょっと時間がかかる」。それが、ドルトムントに帰還したばかりの頃の香川だった。
そして前監督ユルゲン・クロップと最後の共闘となった14/15シーズン、遂に香川はコンディションの波を整えることが出来なかった。チームのパフォーマンスと呼応するかのように、波は上下する。
後半戦に入るとしばらく好調が続き、2月28日のシャルケ戦では先発したトップ下で76分まで躍動したが、続く3月7日のハンブルガーSV戦では「試合に入り切れなかった」と、前半のみで退いた。
3月21日のハノーファー戦では1G1Aで3-2の勝利に貢献したが、4月4日のバイエルン戦では先発落ち、そして3-1で敗れた11日のボルシアMG戦では63分で途中交代となった。