大野忍【写真:Getty Images】
第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会決勝が27日に行われ、INAC神戸レオネッサはアルビレックス新潟レディースを1-0で下し優勝を果たした。
日テレ・ベレーザ、INAC、そしてなでしこジャパンで澤穂希と戦い、苦楽を共にしてきた大野忍。尊敬する先輩はこの試合を最後に引退するが、大野は半信半疑だったという。
「本当にやめちゃうのかなと。朝ごはん食べている時も「本当に辞める?」って聞いたぐらい」
そんな不思議な気持ちの中で臨んだ決勝戦は、澤がゴールという最高の形でチームに優勝をもたらした。誰もが澤のゴールを期待するなかで、実際に決めてしまう。その姿に大野は「決めちゃうところがスーパー」と称えた。
大野としては「本当は自分が決めて、澤さんに捧げるゴールだったと言いたかった」というシナリオを描いていた。それでも、最後にレジェンドのゴールを見られたことも嬉しかった。
「全部見ましたもん。当てたところ、ゴールに吸い込まれるところ、ガッツポーズ。一番いいところで見ましたから!」
終始笑顔で取材に応じた大野。澤との別れに寂しさはあるはずだが、それ以上に澤と共に優勝を喜べたことが何より嬉しかったのだろう。
【了】