「議論ができるだけの材料を出すのは最低限のマナー」
21日に都内のホテルで行われたJリーグアウォーズでは、『J.LEAGUE PUB REPORT 2015』と題された、A4版60ページからなる冊子が来場者やメディアに配布されている。(編注:一般向けにも公開される予定)
新たな大会方式が導入された今シーズンにおける、変化やメリットがまとめられたものだ。シーズン閉幕から突貫工事で編集・製本したとあって、村井チェアマンも「内容的には突っ込みどころが満載ですけれども」と苦笑いを隠せないが、その中身にはJリーグの未来に対する熱い想いが込められている。
「ファンやサポーターの方々がいろいろと賛成反対をおっしゃってきましたけれども、事実に基づいたものなのか、という点のほうが私は気になっていました。
我々の情報開示がしっかりとできていなかったこともあり、誤解に基づいた議論というものがありました。あれだけ国民に賛否のある大議論だったので、その議論ができるだけの材料を出すのが最低限のマナーだと思いましたので」
シーズンを終えた段階で、多くの実行委員が「百点満点はないわけだから」と異口同音に口をそろえた。半ば手探り状態で乗り切った今シーズンで得た手応えと課題を、いかにして来シーズン以降へつなげていくのか。チャンピオンシップのわかりづらさを解消させた微調整は、改革への第一歩にすぎない。
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