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【現地レポート】岡崎を変えた意識改革。「俺は元々そういう選手」ついにむき出したFWの牙

プレミアリーグ第17節、レスターはアウェイでエバートンと対戦して3-2と勝利を収めた。この一戦でフル出場を果たした岡崎慎司は先制点となるPKを奪取し、自らもチーム3点目となるゴールを決めた。この活躍の裏には岡崎自身による意識改革があった。

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

ゴールを狙う意識を高めていた岡崎

【現地レポート】岡崎を変えた意識改革。「俺は元々そういう選手」ついにむき出したFWの牙
先制点となるPKを奪取した岡崎慎司【写真:Getty Images】

 長年にわたり岡崎慎司を取材している日本人記者に彼のことを聞くと、よく耳にするのが「好青年」「性格が良い」といった形容詞である。確かに、今季からプレミアリーグに移ってきた日本代表を取材する機会が増えた筆者も同様の印象を受けている。

 試合終了後の岡崎は疲れていることもあるだろうし、出場時間が短くてフラストレーションが溜まるときもあるに違いない。だが嫌な顔を見せずに長時間にわたり記者陣の取材に応じてくれるのが「岡ちゃん」だ。

 一方で、その謙虚さに一抹の不安を覚えたこともあった。FWなら当然であるが、“我”の強さが不足しているのではないかと感じたのである。チームメイトのジェイミー・ヴァーディーやリヤド・マハレズを見れば分かるが、個性派が揃うこのイングランドの地では我の強さが絶対不可欠だからだ。

 しかし岡崎は、昨夏のチーム合流からこれまで、一貫してチーム最優先の姿勢を崩さず、前線からの守備や中盤とヴァーディーのつなぎ役に徹し続け、自分の得点力が必要とされるのを待つというスタンスを取っていた。

 だが対エバートン戦の岡崎は違った。ゴールを狙う意識がこれまでよりも高くなっているのは、スタンドからも容易に見て取れた。

 とはいえ試合は、エバートンが素早いパス回しをベースにして優位に進める。しかしながら、レスターがボールを奪った際には、素早いトランジションから必死に前線を目指す岡崎の姿が印象に残った。

「意識しましたね。あんまり効果的にプレーしていても、最終的に前に行けないことがよくあったので、それよりも今日はミスをしてもいいから前を向くことばっか考えていた」

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