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ドルトムントは、まだドルトムントの限界を知らない。後半戦へ向けた進化の兆し

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ペップの遺伝子を受け継ぐトゥヘル

ドルトムントは、まだドルトムントの限界を知らない。後半戦へ向けた進化の兆し
トーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

 ブンデスリーガはウインターブレイクに突入した。また1月22日から再開する。BVBは1月4日にブラッケル練習場で始動し、3日後にキャンプ地のドバイへと向かう予定だ。ドルトムントは、冬季合宿を挟んで、さらにこれからどのように進化していくのだろうか。

 ケルン戦の後でトゥヘルは、また次のように述べた。

「全員が日々の練習の重要性を理解している。練習を積んでいけば、我々は間違いなく常勝軍団になることができる」

 トゥヘルの練習の中心に据えられているのは、ロンドである。4人に対して鬼が1人入るものもあれば、9人に対して鬼が2人入るものもある。また6人に対する6人に2人のフリーマンが加わるものもあり、そのバリエーションは実に多彩だ。もちろんロンドのトレーニングとしての性質上、そこに控え組、サブ組の区別はない。まさに「全員が日々の練習」に参加する。

 冬季合宿では、後半戦に向けたフィジカル・コンディションを整えることはもちろんだが、ロンドを軸としてポゼッションにさらに磨きが掛けられていくことは間違いなさそうだ。

 20日にバイエルン・ミュンヘンは、現指揮官ペップ・グアルディオラの今季限りでの退任を公表した。トゥヘルは、かつてのペップ・バルサに多大な影響を受けている。マインツの監督を辞してドルトムントにやって来るまでの浪人時代には、ミュンヘンのバーで落ち合って直接ペップから薫陶を受けた。

 ペップの遺伝子を受け継いだという意味でも、後半戦、さらにはペップが去った後のブンデスリーガでポゼッションを突き詰めていくのは、トゥヘルということになるのだろう。

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