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Jリーグ 9年前

2ステージ制+CSは成功と言えるか? データで徹底追及する、新レギュレーションの是非

text by 編集部 photo by Getty Images

GWで最多入場者数を記録した2014シーズン

 シーズン中に優勝争いが複数回起こることで注目度を集める狙いがあった2ステージ制、CSの導入。実際にこれらの効果はあったのか。

2ステージ制+CSは成功と言えるか? データで徹底追及する、新レギュレーションの是非
【図1】2014 J1リーグ平均入場者数

2ステージ制+CSは成功と言えるか? データで徹底追及する、新レギュレーションの是非
【図2】2015シーズン1stステージ、節ごとの平均入場者数推移

2ステージ制+CSは成功と言えるか? データで徹底追及する、新レギュレーションの是非
【図3】2015シーズン2ndステージ、節ごとの平均入場者数推移

 まず2014シーズンの節ごとの1試合平均入場者数推移をまとめたのが、図1である。ここでも無観客試合の影響を排除するため、第4節は浦和-清水戦を除いた8試合の平均の数字を出している。

 比較的大きなヤマになっているのは、5/3(土)開催の第11節、W杯前最後の節である第14節、そしてシーズン最終版のラスト3節である。

 次に2015シーズンの1stステージを見てみたい。図2に節ごとの1試合平均入場者数をまとめた。

 大きな山になっているのは5/2(土)開催の第9節。浦和の優勝決定試合が神戸でのアウェイ戦だったことの影響か、優勝決定が山場になっているとは言い難い数字になっている。

 続いて2015シーズンの2ndステージの数字を、節ごとの推移で表したのが図3である。シーズン最終盤のところで明白に入場者数が伸びていることが見て取れる。

 それでは2014年と2015年のラスト3節の平均入場者数を比較してみよう。

2014年
第32節 22,643
第33節 19,265
第34節 21,883

2015年
2nd第15節 17,829
2nd第16節 20,195
2nd第17節 28,152

 昨季と今季の流れをおさらいしておこう。2014シーズンは、第32節に首位浦和と2位G大阪の直接対決があり、浦和はこの試合で勝利すれば優勝というところまで来ていたが、終盤に2点を奪われ黒星を喫した。続く第33節で両クラブの順位が入れ替わると、最終節となった第34節でG大阪の優勝が決まった。

 そのほか、2014年のJ1残留争いを振り返ってみると、徳島は5試合を残した時点でJ2降格が決まっていた。残り2クラブの降格が最終節までもつれ、4クラブがJ1残留を争った結果、最終的に大宮とC大阪がJ2降格の憂き目にあっている。

 ひるがえって2015シーズンは、優勝争いのほか、2ndステージ優勝争い、CS出場権争いが2ndステージの最終節までもつれた。2ndステージ単体で見ると、最終節を迎えた時点で、首位広島と2位鹿島は勝ち点差が3、得失点差は12開いていた。そのためステージ優勝は事実上広島に決まっていたとも言える。J1残留争いは最終節までもつれていない。

 昨季と今季の最終節を比較すると、今季のほうが1試合平均で6,269人多い。CSの導入によって、優勝争いに加えてCS出場権争いが生まれたことで、リーグ全体が活気づいたという見方はもちろん可能だろう。

 しかし、必ずしもそうだとは言いきれない。レギュラーシーズン1位を広島と浦和が、同3位をFC東京とG大阪が争ったが、この4クラブいずれもがホームゲームだった。さらに、数字上2ndステージ優勝の可能性を残していた鹿島アントラーズも、同様にホームで最終節を戦っている。参考までに2ndステージ最終節のカードを一覧にすると以下の通り。(左がホームチーム)

 鹿島-名古屋
 浦和-神戸
 FC東京-鳥栖
 川崎F-仙台
 横浜FM-松本
 甲府-清水
 広島-湘南
 柏-新潟
 G大阪-山形

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