アジア王者に相応しい力を示す広州恒大
3年ぶりに日本開催となったクラブW杯も最終日となった。欧州王者のバルセロナと南米王者のリーベル・プレートが“世界一”をかけ激突するが、その前に行われる3位決定戦はアジア王者の広州恒大と開催国王者のサンフレッチェ広島のアジア対決となり、また違った意味で注目となる。
今年からスタートしたチャンピオンシップでガンバ大阪を破り、見事にJリーグの年間王者となったサンフレッチェ広島だが、一昨年は8位に終わり、今年のACL出場を逃した。Jリーグからは三冠王者だったガンバ大阪に加え、浦和レッズ、鹿島アントラーズ、柏レイソルが参加している。
そのうち決勝トーナメントにガンバ大阪と柏レイソルが残ったが、柏レイソルは準々決勝で、ガンバ大阪は準決勝でいずれも広州恒大に敗れ姿を消すこととなった。柏はホームの第1レグで1-3と敗れたことが響き、敵地で1-1と引き分けて合計2-4での敗戦。ガンバ大阪はアウェイで1-2で敗れると、ホームの第2戦で相手の守備を崩しきれずにスコアレスドロー。合計1-2でファイナルを逃した。
両チームとも広州恒大に圧倒されたわけではないが、ブラジルの名将として知られるスコラーリ監督と質の高いブラジル選手を擁し、中国代表クラスの選手が攻守に揃う広州恒大は組織としてもオーガナイズされており、隙が非常に少なかった。西地区の王者アル・アハリ(UAE)との決勝でも接戦の中で勝負強さを発揮し、アジア王者に相応しいチームと言える。
しかし、勝負強さはJ1王者の広島もしっかり持ち合わせている。試合の中で守るべき時間にしっかり守りながら、自分たちの時間帯を逃さない。そうしたチームとしての力は準々決勝のマゼンベ戦、さらには1-0で惜敗したリーベルとの準決勝でも示した。