スタジアムは自前で持つべきか?
――スタジアム付近のインフラ整備も進んでいけば、アクセスの問題も状況が変わるかもしれません。
「たとえば札幌ドームが出来て地下鉄が伸びたように、オリンピックに向けて都市が大きくなっていったり、ということがあると、今は便利じゃなくても将来的にすごく行きやすくなる場所があるかもしれない」
――スタジアムはコンサドーレが管理していくのが理想でしょうか?
「自分たちや近しい人たちで切り盛りしていく方が間違いなくうまくやれるんじゃないかと思う。そしてスタジアムだけでなく、商業施設のような多くの人が常に集えるサッカーとは別のものを用意していく必要があるんじゃないかな。ガンバのスタジアムも周りにいろいろできる。多くの人が日常的に行き来する中にあるスタジアムは面白いと思う」
――自前のスタジアムがあれば、毎年札幌ドームを使用するために使っている数億円を別の使い道に回せますね。そういう意味で自由に使えるスタジアムを持つことは重要ですか?
「重要だと思う。いまと同じ売り上げしかないとしても、札幌ドームの借用料がなければ1億円以上は他のことに使える。当然今よりも売り上げを伸ばすことを考えるけど、自前のスタジアムができることはクラブを大きくしていくためには絶対必要だと思う」
【了】
野々村芳和(ののむらよしかづ)
1972年生まれ。現株式会社北海道フットボールクラブ(コンサドーレ札幌の運営会社)代表取締役社長。慶應義塾大学卒業後の1995年にジェフユナイテッド市原でプロデビュー、2000年にコンサドーレ札幌へ移籍。TV番組「Jリーグラボ」などでの歯に衣着せぬ発言はサッカーファンの間でも話題。
※編集部より:コンサドーレ札幌の野々村芳和社長のインタビュー原稿を不定期連載でお届けしています。野々村社長に聞きたいこと、質問などありましたらフットボールチャンネルのTwitterやFacebookなどでお気軽にお問い合わせください。次回取材時の参考にさせて頂きます。