広島のまとまりの良さには感銘を受けた
互いに手堅い“閉じた”試合になると予想していたが、決してそうではなかった。サンフレッチェ広島は大会において好スタートを切り、非常に鋭く試合に入り込めていた。一方、リーベル・プレートは先月27日以来しばらくぶりの緊迫した試合だった。練習不足というのはいつも重要な要素になる。
両チームのゴールキーパーは特にキーマンだった。バロベロが広島の攻撃をことごとくセーブしていたのに対し、林(卓人)はたった1つの場面で大きなミスを犯してしまった。
サンフレッチェはピッチのあらゆる部分で優れていた。彼らが作り出した数多くの決定機のうち1つでも決めることができていたら、決勝進出のチャンスを手中に収めることができていたはずだ。とてもエネルギーに溢れ、試合の大部分でリーベルを圧倒していた。
今夜サンフレッチェに足りなかったのは“鋭さ”で、リーベルのような質の高いチームを打ち倒すためには必要なものだった。ドウグラスがその好例といえるだろう。もう少し違う選択を取るべきところで、彼は少し判断を誤ってしまった。
広島のまとまりの良さには感銘を受けた。彼らの状態は明らかにリーベルを上回っていた。サンフレッチェの両翼の選手は、リーベルの守備陣に攻撃参加をさせない働きをするなど、カギとなる動きをしていた。それによって、サンフレッチェは90分間のうちの大部分でゲームを支配していた。
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