MSN爆発の鍵を握る両SB
しかし、その前にキックオフと同時に注目してもらいたいのは両サイドバックのポジショニングだ。
現代のサッカーにおいて、サイドの主導権を握ることは勝利への第一歩ともいえるほど重要なこと。それだけにサイドの選手に求められる要素は縦への突破とクロスというものに加えて、カットインからのチャンスメイクや得点など多岐に渡る。
そして、バルサのウイングを務める右のメッシと左のネイマールは、純粋なサイドアタッカーではなく、サイドから自身の突破力と周囲との連係によって中央へと攻め込むスタイルを得意としている。
それだけにバルサのサイド攻撃は、右のダニエウ・アウベスと左のジョルディ・アルバによる両サイドバックが重要な役割を担っている。
ピッチ上でボールを持ってプレーした位置を示す「アクション・エリア」を見ると、この2人は敵陣で60%以上を記録する。この2人が高い位置を取ることによって相手を押し込み、攻守においてサイドで主導権を握ることができる。
そうすることで、メッシとネイマールは攻撃に全てを費やすことが可能となった上で中央のスペースへと切り込める。逆に、アウベスとアルバの「アクション・エリア」が敵陣で50%を切っていた場合には、バルサは通常通りの破壊力を発揮できないことが多い。
メッシ、スアレス、ネイマールが力を発揮できるか否かは、アウベスとアルバの両サイドバックのポジショニングが鍵を握っている。
そして、この両サイドバックが高い位置を保てるか否かは、中盤の底、アンカーの役割を担うセルヒオ・ブスケツが鍵を握っている。