他競技との連携は、コンサドーレに何をもたらすか?
――たしかに北海道にはサッカーだけでなく、バスケットボールやフットサルなど多くのスポーツ団体がありますね。
「うちには社団法人があって、そこでいろいろな種目をやっていこうとしているんだけど、たとえばママさんバレーのようなサッカーとは違うイベントの協賛は今もやっているし、そういうことを続けていくと、もしかしたらいろいろなスポーツが一緒になれることがあるかなと思う」
――サッカーだけでなくいろいろなスポーツでコンサドーレをアピールしていくことが北海道をひとつにする助けになるということですか?
「そういう捉え方もあると思う。サッカーだけではなくていろいろなスポーツにコンサドーレとしてうまく還元できるようになると、ちょっと面白いかなと思っている」
――野々村さんが言っていることは目新しいことに感じます。
「どうやってクラブを大きくするかと考えたら、僕らみたいなところはいろいろ新しいことを考えないとダメなんだよね。大企業から5億円、10億円もらってくればいいというのとはわけが違うから。新しい取り組みがうまくいけば面白いと思う。一般の人の日常生活にコンサドーレがうまくハマっていくと、いままではそんなに興味がなかった人も、コンサドーレが生活の中にあると感じられるようになる。それが理想だね」
――地方クラブとしてのあるべき姿とはどんなものでしょうか?
「理想だけをいえば地域の人みんなに応援されて、クラブも地域のためになっているのがあるべき姿だよね。サッカー以外のところでも『あってよかったな』と思えるようになるのが理想。スポーツ的に言うと、勝つことを楽しみにしている人がいるのは事実だから、勝たせてあげないと。それにはそれなりの資金が必要だけど、仙台や新潟ができた規模くらいは十分に可能だと思っている」
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