「練習から意図していた崩しができていた」
ボルシア・ドルトムントが、欠けた自信を取り戻した。2015年12月13日のブンデスリーガ第16節、フランクフルトを迎え撃つ。前半戦のホーム最終戦である。
フルスロットルで――。
12日にBVBの指揮官トーマス・トゥヘルは、2015年の残り3試合で全てを出し尽くすことを明言していた。もちろん対フランクフルト戦を含めてのことだ。
怒涛の攻撃が始まった。開始2分間で、ドルトムントは3本のCKを獲得する。その勢いは、ベンチスタートの香川真司も感じていた。
「練習から意図していた崩しができていた部分はたくさんあったので、チャンスも多く作れていましたし、チームとして良い戦いが出来ていたと思います」
左を右を、ロイスが、ムヒタリヤンが抜け出した。防戦一方のフランクフルト。しかし、戦い方について長谷部誠が「守備的に戦って前に出てきたところをカウンターで狙う」と試合後に明かしたように、フランクフルトからすればひとまずプラン通りの展開だった。
7分、「カウンターで」フランクフルトが先制する。GKヘラデッキーがパントキックで左サイドを走るセフェロヴィッチに直接送る。折り返しをエリア手前の中央でメドジェビッチがスルー。マイヤーがワントラップから、右足を振り抜いた。0-1。
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