冬に増える“選択肢”。本田の肩身はさらに狭く…
ただ、そんなミランがチームとしてうまく回転しているといえば、決してそうではない。カルピ戦はいざ知らず、攻撃の形が作れなかった試合は数多かった。実際これまでの試合で、ミランは20チーム数最低の枠内シュート数を記録しているというデータもある。
ウイングをワイドに張らせ、個の仕掛けを重視するサッカーにしても点が取れているわけではないのだ。カルロス・バッカがノーゴールを続けているのも偶然ではない。
地元メディアはただ彼を批判するが、パスやクロスが来ずに前線で孤立する場面も多いのだ。ベローナ戦ではルイス・アドリアーノと再び2トップを組ませるというが、果たしてそれでどれだけ改善するだろうか。
今の本田に一縷の希望があるとすれば、ミランが前線の連係をテコ入れしようという気になるか、そしてその到来に備えて練習を重ね、準備を整えておけるかどうかだろう。
もっとも1月にはケビン・プリンス・ボアテンクが前線に正式加入する。そしてミハイロビッチ監督は、「バロテッリやメネズが復帰すればもっと攻撃の選択肢は増える」とあくまで“個”に期待を掛けているが…。
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