本田への嘲笑は次第に憐れみへ…
「本田はミランを出るだろう。だってもう試合に出れないのだから」
「今の状態なら、ミランにい続けるのは彼にとっても時間の無駄ではないのか?」
ミラン番の地元記者の口調が、最近は嘲笑というより憐れみを帯びたものになってきた。今の調子で、本田圭佑が試合に出られるわけはない。1月に出ないというのなら、それは彼にとっても可哀想なのではないかと言わんばかりだ。
日頃叩きまくっておきながら何をいわんやだが、確かに今は苦境が色濃い。本日のエラス・ベローナ戦でもベンチスタートが濃厚視されている。それどころか、本田との序列で上回り、右サイドでスタメンを確保していたはずのアレッシオ・チェルチすら落とされる状況だ。
カルピ戦では決定的な活躍が出来ないどころか、ゴール前で凡庸なミスを犯してチャンスを潰した。その右サイドには、FWで起用されていたエムバイエ・ニアンが降りてくる。ある地元紙は「守備のバランスを取るだけでは(スタメン死守に)不十分だった」と報じていたが、まるで少し前の本田に対して向けられていたような論調だ。
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