主力温存のメンバー編成で連携不足を露呈
試合の後でボルシア・ドルトムントの監督トーマス・トゥヘルは「スターティングメンバーを決めるのが難しかった」と振り返った。2015年12月10日のヨーロッパリーグ、グループCの最終節、対PAOK戦を0-1で落とした後のことだ。
BVBのグループリーグ突破は決まっていたが、首位通過のためには最終節のもう一方の試合で、1位のクラスノダールが4位のガバラに負けることが前提だった。そして13日の日曜日にはブンデスリーガ第16節のフランクフルト戦が控えている。つまり無理をしてまで、グループの首位通過にこだわったメンバー編成を組む必要はなかった。
香川真司は「3、4人、5人主力がいなかった」と語ったが、対PAOK戦ではパク、スボティッチ、ヤヌザイ、シュテンツェル、ラモスといった普段は主に控えに回ることの多い選手が先発した。またフンメルスは胃腸炎から回復したばかりである。
PAOKが5バックに3ボランチで自陣に引いたため、ドルトムントはゲームを支配してはいたが、最後のところを崩していくことができなかった。23分、左サイドで香川からロイスにスルーパスが出る。そのパスを受けたロイスの折り返しをファーで受けたギンターがシュートを右足で打つが、そのシュートはクロスバーの上に外れる。
「そういうコンビネーションで、うまいこと、もう一人二人絡まないと、最終的に崩れないし、あと一歩のところっていうイメージは、僕は出来ていたんですけど、そこの共有がなかなか出来ていなかった」
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