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アジア 9年前

広島、“開催国枠”から世界への挑戦。2度目の参戦となるクラブW杯、決勝進出までのシナリオ

text by 河治良幸 photo by Getty Images

J1王者は決勝進出なるか

 ただ、ミキッチや清水がサイドを突破してクロスを上げても、CBのマンマナとマイダナ、GKのバロベロが組むゴール前のトライアングルを破ってゴールを奪うことはオークランドやマゼンベより難しいと想定して攻撃を展開するべきだ。

 コパ・スダメリカーナとコパ・リベルタドーレスという南米の2大カップ戦を共に制する偉業を成し遂げたリーベルの強さは90分間のしたたかさにある。

 現役時代に名パサーとして鳴らしたガジャルド監督も39歳の若さにして評価を高めているだけに、システムチェンジや選手交代には柔軟に対応していきたい。そこは森保監督の手腕が試されるところだ。

 過密日程の中で開幕戦、準々決勝、準決勝を戦い抜きファイナルに辿り着くことは冷静に考えて非常に困難だが、こういう大会はチームの勢いも影響する。

 実際にモロッコで行われた2年前のクラブW杯で、開催国王者のラジャ・カサブランカが決勝まで進み、当時の欧州王者バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と対戦している。

 筆者としてもJリーグのクラブにはアジア王者として世界に挑んでほしいというのが本音ではあるが、その希望は来年に持ち越して、まずはJ1王者の挑戦を興味深く見守りたい。

【了】

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