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アジア 9年前

広島、“開催国枠”から世界への挑戦。2度目の参戦となるクラブW杯、決勝進出までのシナリオ

text by 河治良幸 photo by Getty Images

準々決勝はアフリカ・コンゴのマゼンベ

広島、“開催国枠”から世界への挑戦。2度目の参戦となるクラブW杯、決勝進出までのシナリオ
準々決勝から参加するコンゴのマゼンベ【写真:Getty Images】

 準々決勝の相手となるマゼンベは“平和のダンス”で有名な守護神のキディアバが再び大きな注目を集めそうだが、準優勝した2010年のチームと比較してもメンバーの充実度は高く、特に前線はアフリカの代表クラスをズラリと揃えており、3年前のアル・アハリ戦に増して厳しい戦いになる可能性も十分にある。

 ただ、フランス人のカルテロン監督が指揮しているとはいえ組織としてのインテンシティーはそれほど高くない。当たりの強さや身体能力に怯まなければ、ワイドなビルドアップから青山や森崎和が相手にとって危険なパスを供給できるはずだ。

 ただ、マリ代表クリバリとDRコンゴ代表の長身DFコンビが中央を固めるディフェンスは中央からこじ開けるのが難しく、39歳の守護神キディアバも相変わらず驚異的な反射神経を誇っているため、ウィングバックのミキッチや清水が両サイドで高い位置から仕掛けることで、左右の揺さぶりをかけて崩していくのが効果的だ。

 ただし、一発のカウンターからの失点するリスクはオークランドよりもはるかに高いことは注意するべきポイントだ。

 タンザニア代表FWのサマッタは爆発的なスピードと高いボディバランスを誇り、特にDFとのコンタクトから体を入れ替えて裏に抜け出すプレーを得意としている。

 彼をターゲットに小柄なアサンテやテクニシャンのウリムウェングが絡む高速カウンターはCAFチャンピオンズリーグでも猛威を振るっており、アフリカ人とのマッチアップに慣れていない広島の守備陣はまず絶対に裏を取られないポジショニングを徹底したい。

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