昨年は3位と躍進したオークランド。攻撃には警戒が必要
昨年の大会で3位に躍進したが、当時は怪我で欠場していた元ポルトガルU-21代表のFWジョアン・モレイラが前線の中央に君臨しており、南アフリカ出身でニュージーランド代表に選ばれた10番のデ・ブリースがチャンスメークとフィニッシュの両面で高い存在感を示している。
3トップが予想されるオークランドの攻撃陣に対し、広島は3バックと左右のウィングバックが連動して縦を封じながら、攻守の要である森崎和がタイトに挟んで自由を奪う仕事が求められる。
攻撃の中心を担う青山は相手の司令塔アルバロから危険なパスが出ない様に厳しくチェックしていくべきだろう。またオークランドは露骨にロングボールを蹴るチームスタイルではないが、中盤にプレッシャーがかかるとDFラインからウィングを走らせる様な長い縦パスも狙ってくるので、3バックは背後のリスクケアの意識を常に持っておきたい。
ハーフウェーラインから後ろの守備が5バック気味になる広島のシステム的な構造上、オークランドの両サイドバックは高いポジションを取ってくるはず。特に左サイドバックの岩田は中盤やウィングとの速いワンツーを駆使してマイナスクロスを上げられる位置まで抉ってくるので、対面するミキッチとしても要注意だ。
3年前の経験で森保一監督や選手たちも分かっていることと思うが、セットプレーの高さはJリーグでは経験し得ないものがある。
経験豊富な長身MFのヴィセリッチが来日メンバーから外れたが、180cm後半から190cmに達する様な大男が5人、6人とゴール前に並ぶゴール前は迫力満点だ。
広島としてはどこかにミスマッチが起こるのは仕方ないが、守護神の林を信じてしっかり体を付けると同時に、セカンドボールに集中を切らせないことが重要だ。
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