いずれは代表監督に
もちろん、森保監督を将来の代表監督に、という声は上がっている。そしてその話は、日本人監督として初めて3度のJリーグ優勝を経験した(そして素晴らしいことに、彼は就任からわずか4年でこれを成し遂げた)ことによって、正当なものとなっている。
森保監督にステップアップを果たすだけの能力があるのか、またはクラブのマネージメントと反して代表に適しているかどうかは未知数である。
選手から称賛を受けている彼の丹念な日々のスタイルは、一年のうち限られた回数のみ、それも1週間もしくはその程度の時間しかチームに帯同しないという代表チームの監督としては果たしづらいものだ。
だが、もし代表監督に対して熱意を持っているのなら、森保監督にとって非常に大きく作用するだろう。事前に国際経験を積んでいれば尚のことだ。
代表監督としての必須事項は、その国の選手を理解して彼らの尊敬を集めることにある。しかし国際舞台に目を向けると、異なったアプローチへの意識は現代サッカーにおいて非常に重要なものとなっている。
3度の優勝経験によって、森保監督はクラブの名前にもなっている“3本の矢”を既に得た。しかし、その矢に弦を加えることができるならば、日本最上位の監督としても大きな成功を収めることができるだろう。
もちろん、この話題は来る日のためにとっておくべきものだ。今は、サンフレッチェ広島――そしてJリーグ全体――はその実が結ばれてきたことに感謝し、称賛されるべき才覚ある監督からの恩恵を受けるべきではないだろうか。
【了】