重視すべきは人間性か能力か…
多くの問題によりその人間性を疑う声も多い【写真：Getty Images】
では、そもそもロナウドがセンターFWとして先発すれば良いのではと思われるが、ベンゼマ不在の期間にセンターFWとして先発していた際には得点こそ3試合連続で決めていたものの、プレー全体では物足りないものだった。
とはいえ、ベンゼマと同時先発したからといってロナウドが即輝けるというわけではない。
例えば、「パフォーマンススコア」において今季最低の-17という評価に終わったアトレティコ・マドリー戦では、ファイナルサード中央で25%にとどまっていた。一方で5得点と叩き出したエスパニョール戦では同エリアで50%を記録した。
ベンゼマがサイドに流れることで出来た中央のスペースを使うプレーこそ、ロナウドが輝くための重要な条件の1つと言えるだろう。
恐喝に唾吐き、かつては売春に交通違反など、多くの問題によりその人間性を疑う声も多く、フランス代表からの追放を望む意見も挙がっているベンゼマ。それでも、その能力は世界屈指のものであり、いわゆる「9.5番」というスタイルにおいては世界最高峰と言っても過言ではない。
レアル・マドリーにとってはもちろん、来夏に自国開催のEUROを控えるフランス代表にとってもベンゼマの力は欠かせないはず。仮に人間性は最悪でも選手としては最高であれば良いという意見もあるにはあるが…。
【了】
