中村北斗【写真:Getty Images】
J1昇格プレーオフ決勝が6日に行われ、 アビスパ福岡はセレッソ大阪と1-1で引き分けた。リーグ戦で上位の福岡が5年ぶりとなるJ1昇格を決めた。
得失点差で後一歩のところで自動昇格を逃した福岡がジンクスを打ち破った。2012年から始まったプレーオフだが、3位のクラブがJ1への切符を掴んだことは一度もなかった。
2012年は6位・大分、2013年は4位・徳島、そして昨年は6位の山形がこのトーナメントを勝ち抜いた。リーグ戦3位がことごとく涙を飲んできたのが、これまでのプレーオフの歴史だった。
だが勝ち点82を獲得し、J2史上最強の3位と呼ばれた福岡はこれまでのチームとは一味違った。準決勝でV・ファーレン長崎を1-0で下し、8連勝でリーグ戦を終えた強さを示した。そして迎えた決勝戦。C大阪に先制を許す苦しい展開を強いられたが、終了間際の87分にドラマが待っていた。左サイドからの速いクロスに大外から走り込んだ中村北斗が強烈なシュートを突き刺し、土壇場で追いついた。
そして、1-1で試合終了。レギュレーションの関係で、引き分けの場合はリーグ戦上位のクラブが勝者となる。その結果、福岡がJ1昇格を手にした。
リーグ終盤に見せた勢いと粘り強さは確実に福岡の地力となった。この大一番でもブレることなく自分たちのスタイルを貫いた。そんな彼らにとって、『3位クラブは昇格できない』というジンクスなど全く関係なかった。
【了】