“爆弾発言”は「ストラクチャー」を変えた?
本来は自分で仕掛けるというより、周りをパスで使い、また自らも使われる中でスペースへと飛び出し、チャンスを作るタイプだ。しかし、やっぱり動いてフリーになった時に限ってパスが来ない。
結局閉じたディフェンスの中で個人技でこじ開けようとしたら、シュートなどは相手DFに当たってしまう。その点はミハイロビッチ指揮下に限らず、ミラン移籍以来目にしてきたパターンだった。
ナポリ戦での“爆弾発言”はクラブそのものへの不満というより、そういったプレーにならないことへのフラストレーションが根底にあったのだろう。
だから「ストラクチャー(構造)の部分で変わらなければ」とスタイルの変革を促していたのだが、チームは中長期的に結果を出すべく堅守からウイングの突破力を使った速攻、という方向へ舵を切っていた。
その結果、「本田はチェルチの次(ミハイロビッチ監督)」という序列へ落ち着いている。
カルピ戦は控えが濃厚。年末のフロジノーネ戦までは、コッパ・イタリア5回戦があるので過密日程になるが、果たしてチャンスは巡ってくるのだろうか。
「もちろん試合に出られないことを受け止めるのは簡単ではないが、そういうこともまたサッカーの側面だ」と会見に同席していたニヘル・デ・ヨンクは語っていたが、とりあえずはその姿勢にならって機会を待つほかないのかもしれない。
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