サンフレッチェ広島のサポーター【写真:Getty Images】
サンフレッチェ広島は、5日に行われた明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ第2戦でガンバ大阪と1-1で引き分け、第1戦の結果と合わせて2年ぶりのリーグ優勝を決めた。
タイトルの行方がかかったエディオンスタジアム広島には3万6609人の観客が詰めかけた。広島市内からのアクセスが悪く、満員になることが少ないスタジアムだが、クラブ史上3番目の観客動員だった。最多は1994年のヴェルディ川崎戦(当時)で記録した4万2505人となっている。
なお最大5万人を収容できるが、今回のCS決勝第2戦ではクラブ公式サイトに掲載されているJリーグ公式戦差最大席数の3万5000人を超える観客動員を記録した。
市内中心部への新スタジアム建設を求める広島サポーターは試合後のスタンドで多くの横断幕を掲げ、「3万人が快適に行き来できるスタジアムを」「この熱気を広島中心部から発信したい」「広島にも世界と触れ合うサッカー文化を! 新スタジアム要!」「市民球場跡地にサッカースタジアムを」「渋滞いやじゃすぐ帰りたい」など強烈なメッセージが並んだ。
そして2012年のJ1初優勝後に「3度優勝すればサッカースタジアム建設を考える」と発言した広島市の松井一實市長に対しても「正真正銘3度目V」「男に二言はないですよね?」と訴えかける。
広島市では「サッカースタジアム検討協議会」が設置されて継続的に議論がなされてきたが、話は遅々として進まず、昨年から全く進展がない。サポーターが求める市民球場跡地はスポーツではなく文化施設としての利用も検討されている。
果たして3度目の優勝で“3度目の正直”となるのだろうか。求められた結果はしっかり残した。目に見える形で新スタジアム建設の要求を突きつけられた松井市長と広島市の今後の動きに注目だ。
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