出場停止処分を受けていたにも関わらず試合に出場したチェリシェフ【写真:Getty Images】
累積警告があったにもかかわらず、レアル・マドリーのMFデニス・チェリシェフが試合に出場してしまった件について、試合前に“忠告”がなされていたことが明らかになった。2日、スペイン紙『アス』が伝えた。
同紙によれば、元レフェリーのエミリオ・ロサネス・ゴンサレス氏は試合前にこの事態を察知。即刻マドリーに連絡したものの、返答はなかったという。
「チェリシェフが出場すると知って、私はすぐさまファックスで詳細を送ったが、マドリーからの返答はなかった。何度も電話したが、誰も電話に出なかった」とゴンサレス氏は語っている。
また、スペインメディア『カナル・プルス』によれば、同試合でベンチ入りしていたFWボルハ・マジョラルについても同様の疑いがあるようだ。
今季からトップチームに合流しているマジョラルは昨季、同大会の育成年代版であるコパ・デル・レイ・フベニール決勝でレッドカードを提示されており、累積出場停止処分を受けていたという。
なお、同様のケースが今季すでに起こっている。9月に行われたコパ・デル・レイ2回戦でオサスナは累積出場停止処分を受けていたウナイ・ガルシアを出場させていた。試合には2-1で勝利したものの、規定違反としてコパ・デル・レイ敗退処分となっている。
マドリー公式サイトによると、クラブの期間関係担当のディレクターを務めるエミリオ・ブトラゲーニョ氏は、スペインサッカー協会の規定41条に則って、選手情報の公表がなされていなかったことについて異議を申し立てたという。
「協会や(チェリシェフの前所属先である)ビジャレアルからは何も通知を受けていなかったので、試合後に協会と連絡を取った。数時間のうちに明らかになるだろう」
また、同氏はチェリシェフの出場資格について「クラブでも確認を取っていたが、記録はなかったということだけお伝えしておこう」ともコメントしている。
オサスナの一件を鑑みれば、チェリシェフやマドリーにもコパ・デル・レイ敗退処分が下される可能性がある。果たして、マドリーの処遇はどうなってしまうのか。
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