5.鬼軍曹には敵も多い? 選手からは批判も
バイエルン時代のマガト氏【写真:Getty Images】
サッカー界の常識を覆すようなハードな軍隊式トレーニングには、異を唱える者も少なくなかった。
ヴォルフスブルク時代には、バイエルンのウリ・ヘーネス会長が「あれだけ選手が走らないのは練習で疲れているからだ。もしくは、敵対心を抱いているかのどちらか」と、リーグ優勝をもたらしたにも関わらず批判を受けることもあった。
また、指導した全ての選手との関係が良好だったというわけでもないようだ。当時シャルケのジェフェルソン・ファルファンは「マガトの下では多くの選手が怯えながらプレーしていた。監督と選手の間に会話はなかった」と明かしている。
一時期は長谷部との関係悪化が報じられたこともあった。本職のボランチではない右サイドバックとしての起用が増えていた長谷部はイングランド移籍に迫っていたが、マガト氏がこれに不満を示し、長谷部は干される格好となった。
結局長谷部の移籍よりも先にマガト氏はヴォルフスブルクと契約解除となり、長谷部はヴォルフスブルクに残留することになった。
過去にないほど出番に苦しんだ長谷部だったが、「日本代表ではなかった僕をドイツに連れてきてくれた。彼には感謝しています」と語っている。
【了】