強すぎた広島。疲弊する青黒軍団は勝機を見出せるか
今季のサンフレッチェ広島はあまりにも強すぎた。年間総合勝ち点はもちろんのこと、得点数はリーグ最多、一方で失点数はリーグ最少と攻守に隙がなく、ファウル数もリーグで最も少ない315回と不用意なプレーで相手にチャンスを渡すことすらない。
ガンバ大阪の選手たちの脳裏には2ndステージ第16節で広島に完封負け(0-2)した記憶が強く残っているはずだが、第1戦は敗戦を払しょくする意味でもより大きなゲームになるはずだ。
これまで9回開催されてきたチャンピオンシップだが、そのうち第1戦で勝利を収めたのは7チームで、そのすべてが最終的に優勝シャーレを掲げている。このジンクスが示す統計も万博記念競技場での第1戦が重要なものであることを際立たせている。
ホームチームの懸念すべき点は4日前の試合で浦和レッズと120分の死闘を戦っていたことだろう。広島への挑戦権をかけたゲームは非常に激しいもので、G大阪の選手たちはその疲労を抱えているに違いない。
一方、広島は準備万端でアウェイゲームに臨む。最後の試合は10日前で、コンディションを整える時間も、G大阪対策を詰める時間も十分にあった。そして2ndステージのアウェイゲーム全勝と、歴代最多勝ち点という自信も備えている。
これまでの対戦成績はG大阪が15勝、広島は6勝、引き分け7度とホームチームが上回っているが、ここ5年間で見ればともに3勝ずつで全くの互角。過去の歴史は関係ない。
「第1戦の勝者が優勝」というジンクスもあり、どちらにとっても勝たなければならない試合。広島がホームでの優勝に手をかけるか、それともG大阪がホームで優勝への道を切り開くか。運命の一戦は19時30分キックオフ予定だ。