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【現地レポート】「掴みたい」。岡崎が吐露した本音。同僚ヴァーディーの記録的活躍に思うこと

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

「ファンニステルローイより価値が高い」

 ただ実際、この場面以外でヴァーディーが全速力で走っていたのは数回程度しか記憶にない。その一方で、1本しかシュートを放たなくともきっちりと決められるゴール前での絶対的な技術と確固たる自信を現在のヴァーディーは備えているのである。

 以前のコラムでも触れたが、10月下旬のウェストブロミッジ戦後、ヴァーディーは自分の持つストライカーとしてのフィロソフィーを語っていた。その言葉は非常に爽快で、印象深かった。

「ストライカーは常にゴールを目指してプレーすべきだ。その意識がなければ、ストライカーとは呼べない。ゴールを決めるためにサラリーを受け取っているのだから」というものである。

 ヴァーディーのゴールへの嗅覚については、岡崎も一目を置いている。前述のパレス戦後には「決定力の部分は本当にすごいと思う。乗っているとしか言いようがない」と話していた。しかしユナイテッド戦後には、その言葉は「乗っているという領域はもう越えている」に変わり、驚きの表情を見せていた。

「あそこまでの記録を打ち立てたら。イングランド史上の歴史に名前が残るわけだから。これでもし現役を終えたとしても一生名前が残るわけで。昔、ファンニステルローイが決めた価値より今の価値のほうが高いと思う。(プレーがまるでブレずに)凄い。PKにしてもそうなんですけど、おもいっきりの良さ、何も恐れるものがないというのが、あいつの一番のストロングポイント」

 翻ってこの試合で5試合ぶりに先発復帰を果たした岡崎はどうだったか。前節のニューカッスル戦で11試合ぶりの今季2得点目を決め、ユナイテッド戦ではつなぎ役と守備意識の高さを買われて、強豪相手の試合ではアーセナル戦に続いてスタメンを託されている。

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