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香川真司 9年前

香川が感じた「ズレ」、どこか噛み合わない前半のドルトムント。“まだら模様”を描いた4-1の勝利

text by 本田千尋 photo by Getty Images

どこか噛み合わない前半。選手にはパフォーマンスの差

 レギュラーのフンメルスがベンチスタートとなり、2CBの先発はソクラティスとベンダーのコンビだったことも影響しているのかもしれない。11分にはギュンドアンのミスパスから、14分にはオーバメヤンが奪われてヴェルナーにカウンターで裏に抜け出される。

 そして40分。クリアボールをベンダーが処理しそこない、ヴェルナーに拾われてゴール前まで運ばれる。ソクラティスを交わし、ビュルキの股の下を通されたシュートはピシュチェクがラインを割る寸前で拾ってクリアする。

 しかしクリアボールを拾われて左サイドを崩され、最後はディダビにゴールを決められる。2-1。2点のリードを奪いながら、「感覚のズレ」もあって、1点差に追い上げられてしまう。

 どこか噛み合わないところもあった前半だが、「ようやくここに来て監督の信頼に応えられるようになっている」と自ら言うように、群を抜いたカストロのような存在もあった。

 トゥヘルも「今日はゴンザロ(・カストロ)のパフォーマンスが際立っていた」と認めている。香川は「俺自身は試合に入れてなかった」と認めるように、選手間のパフォーマンスに差があったことも、「ズレ」の一因なのだろう。前半のBVBには、少しまだら模様のようなところがあったのだ。

 しかしトゥヘルが「後半はものすごく良かった」と言うように、ゲームをこなしていく中で、そうしたまだら模様も解消されていくだろう。ドルトムントは後半に相手のオウンゴールを含む2点を挙げて、最終的には4-1でシュトゥットガルトを下した。

 次節、12月5日のヴォルフスブルク戦までには、今季初めてチームとして1週間のまとまった時間が持てる。「ズレ」を修正していくことはできるだろうし、多少の「感覚のズレ」は、避けられない進化の過程でもあるのである。

【了】

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