どこか噛み合わない前半。選手にはパフォーマンスの差
レギュラーのフンメルスがベンチスタートとなり、2CBの先発はソクラティスとベンダーのコンビだったことも影響しているのかもしれない。11分にはギュンドアンのミスパスから、14分にはオーバメヤンが奪われてヴェルナーにカウンターで裏に抜け出される。
そして40分。クリアボールをベンダーが処理しそこない、ヴェルナーに拾われてゴール前まで運ばれる。ソクラティスを交わし、ビュルキの股の下を通されたシュートはピシュチェクがラインを割る寸前で拾ってクリアする。
しかしクリアボールを拾われて左サイドを崩され、最後はディダビにゴールを決められる。2-1。2点のリードを奪いながら、「感覚のズレ」もあって、1点差に追い上げられてしまう。
どこか噛み合わないところもあった前半だが、「ようやくここに来て監督の信頼に応えられるようになっている」と自ら言うように、群を抜いたカストロのような存在もあった。
トゥヘルも「今日はゴンザロ(・カストロ)のパフォーマンスが際立っていた」と認めている。香川は「俺自身は試合に入れてなかった」と認めるように、選手間のパフォーマンスに差があったことも、「ズレ」の一因なのだろう。前半のBVBには、少しまだら模様のようなところがあったのだ。
しかしトゥヘルが「後半はものすごく良かった」と言うように、ゲームをこなしていく中で、そうしたまだら模様も解消されていくだろう。ドルトムントは後半に相手のオウンゴールを含む2点を挙げて、最終的には4-1でシュトゥットガルトを下した。
次節、12月5日のヴォルフスブルク戦までには、今季初めてチームとして1週間のまとまった時間が持てる。「ズレ」を修正していくことはできるだろうし、多少の「感覚のズレ」は、避けられない進化の過程でもあるのである。
【了】