ユーベの逆襲劇を牽引するダイアモンド
マッシミリアーノ・アッレグリ監督がパウロ・ディバラの交代を告げた時、スタディオ・レンツォ・バルベラは拍手とブーイングが入り混じる奇妙な空気に包まれた。帰ってきた“ダイアモンド”に対して、パレルモサポーターは称賛と敵意、その両方を表現したのだ。
「4勝1分」。これはユベントスの11月の戦績だ。今季、アンドレア・ピルロ、カルロス・テベス、アルトゥーロ・ビダルら多くの主力が退団したユベントスは、ナポリに敗れたセリエA第6節時点では15位まで落ち込んでいた。
しかし、11月に入り負傷者の復帰と新戦力のフィットとともに、一気に躍進。セリエAではミランを、チャンピオンズリーグではマンチェスター・シティを下している。その逆襲撃の中心にいるのがアルゼンチンの至宝パウロ・ディバラだ。
若干22歳のフォワードは、今夏パレルモからユベントスに移籍金3200万ユーロ(約42億円)で加入した。歴代4位という高額な移籍金に当初ユベンティーノ(ユベントスサポーター)は疑惑の目を向けていた。アルゼンチン人の期待の若手ということで、昨季まで背番号10番を背負っていたテベスと比較されることは避けられないことだった。
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