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本田圭佑 9年前

本田、13分間のプレーに感じた“恩恵”の可能性。新システム導入で生まれたサイドの連係

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

「誰のことも戦力外扱いにはしていない」

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ミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督 【写真:Getty Images】

 これまでの試合でも4-4-2、いや前線4枚という形は使われてきたが、枚数は増やしても互いに動きの連動性はなかった。サンプドリア戦にあたり、意識して練習をしてきた様子がうかがえる。

「サイドの選手は単独で仕掛けさせるようにしているが、2トップになればコンビネーションも使える。そういった質も高めたい」

 記者会見で、ミハイロビッチ監督はそう語った。右のアレッシオ・チェルチといい、左のボナベントゥーラといい、突破力のあるタイプが優先される状況では本田はファーストチョイスとはなりにくい。ただ、連係が使えるのなら彼でもサイドで活きることができる。

 ちなみに右SBを務めていたイニャツィオ・アバーテも、右サイドで誰と組むかによってプレーの質を変えていた。前がチェルチの場合は攻撃参加を自重し、前線のスペースを空けてドリブルで仕掛けさせる。一方のチェルチが下がって本田が入ると、彼にパスを当てた上でオーバーラップを狙うシーンが増えた。

 本田が入る直前にはゴールもアシストもしていたし、右の一番手はチェルチという序列はしばらく動かないだろう。

 だが連係を駆使できるようになれば、チェルチとは違った持ち味をアピールをすることも可能となる。今日の試合では2度左への大きなサイドチェンジも狙っていたが、サイドで展開を動かすことを意識してプレーをしている印象も受けた

「私は誰のことも戦力外扱いにはしていない」と、ミハイロビッチ監督は強調した。その言葉が真実ならば、チャンスは必ずあるだろう。とりあえず来月1日のコッパ・イタリア、クロトーネ戦でアピールと行きたい。

【了】

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