スコラーリが発した『イエス・ウィー・キャン』
タイトル獲得と並行して選手育成を行うよう監督する責務を与えられた人物こそが、ルイス・フェリペ・スコラーリだ。彼はワールドカップの優勝監督で、高い野望を持つクラブを率いるのに相応しい実績、カリスマ、そして自信を兼ね備えている――今週土曜の勝利で証明した通りである。
「私の次の目標はクラブワールドカップ(CWC)で優勝することだ。当然だろう? 広州恒大は素晴らしい選手を備えた素晴らしいクラブで、我々はそうした類の夢を実現することができる」元ブラジル代表監督は、自身の内に眠るバラク・オバマを呼び起こしてこう語った。
「かの有名なセリフでコメントを結ぶことにしよう。『イエス・ウィー・キャン』」
広州ほど寡占的で資金に恵まれたクラブは、その視点を高く設定することが確かに許されるだろう。だが、アジアのフットボールとヨーロッパのそれとでは、全体的なクオリティーに広大な隔たりがある事実に変わりはない。恒大が好調な時と同じぐらい印象的で、かつ恒大が世界最大のチームと同等であると見なされるのに十分なほど強い相手と対戦することがないのだ。
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