エバートンとトッテナムは若手起用を優先
エバートン移籍の噂は13年からだが、その現実味は薄れている。チーム2列目のキーマンとして、当時は1軍定着1年目でポジションも定まっていなかったロス・バークリーが、トップ下で大成の兆しを見せているからだ。
ロベルト・マルティネス監督が「絶品」と断言する生え抜きの21歳には、来夏のEURO2016でイングランド代表スタメン定着を予想する声も高まっている。
一方、ピーク年齢であるはずの29歳にして斜陽期が囁かれる日本代表MFに関しては、イタリアで苦しむ現状を受けて、「俺たちに必要なのはホンダではなくフェラーリだ」という厳しいジョークが、エバートンのファンサイト上に書き込まれてもいた。
トッテナム入りの噂に関しても同じことが言える。仮に実現したとしても、本田を待っているのはバックアッパーという現実だ。
しかも、23歳で伸び盛りの一線級、クリスティアン・エリクセンに次ぐプレイメイカー2番手の座が約束されるわけでもない。エバートンのマルティネス監督と同じく若手登用に積極的なマウリシオ・ポチェッティーノ監督には、本職はセンターハーフだがトップ下起用も試されている19歳のデレ・アリという選択肢もある。
ファンの間では、本田の起用よりも同じユース出身の攻撃的MFで昨季レンタル修行先のブレントフォードで2部リーグの年間ベスト11入りした、アレックス・プリチャードの試用を指揮官が優先するのではないかという見方もあるほどだ。
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