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Jリーグ 9年前

広島が見せた高次元のバランス。最多得点・最少失点での年間1位。爆発力と堅守は兼ね備えるもの

サンフレッチェ広島が2ndステージを制し、年間1位でチャンピオンシップ進出を決めた。シーズンを通した安定感は群を抜いており、それだけでなく爆発力も突出している。攻撃力がクローズアップされるだけでも、守備が堅いだけでも覇権を握ることはできない。

text by 青木務 photo by Getty Images

どこが優勝するかわからないJ1

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サンフレッチェ広島が2ndステージを制し、年間1位でチャンピオンシップ進出を決めた【写真:Getty Images】

 群雄割拠のJ1は、毎年、どのチームが優勝してもおかしくないと言われる。多くのクラブに可能性があることは、このリーグを面白いものにしている。2007年から3連覇を果たした鹿島アントラーズのような稀有な存在もあるが、今季はどこが優勝するのか、という予想も楽しいものだろう。

 J1の歴史的に、失点の少ないチームが優勝することが多い。2006年の浦和レッズ、2009年の鹿島は最少失点で優勝を果たしている。“最少”ではなくとも失点を減らしたチームが戴冠に近づいているのは、得点力を伸ばすより守備力を強化する方がより効果が出るのが早いからだろう。

 そんな中で今季の広島は、得点は最多で失点は最少だった。この結果を見てもいかに広島が安定した試合を続けたかがわかる。攻撃力と守備力、片方が秀でているだけでは、優勝するのは難しい。

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