懸念される“柏木依存”。ライバルの奮起に期待
その基準で言うならば、中盤の構成を逆三角形にして2列目の選手を2人にするオプションも同時に考えるべきだ。1ボランチの前に2人のインサイドハーフを置く4-3-3あるいは4-1-4-1といったシステムはもともとハリルホジッチ監督の引き出しにあるもの。
そうした形ならば、現代表でももともとゲームメークの才能がある清武も担うことが可能だ。もし前日の練習で骨折しなければ、カンボジア戦でそうした起用があったかもしれない。
もちろん、そうしたシステムの選択は対戦相手との兼ね合いもあり、同時に1ボランチの選手にはかなりの守備能力とバランス感覚が求められ、2列目の選手もさらに守備力を引き上げる必要はある。
そうしたオプションのテストも含め、ハリルホジッチ監督がどういうメンバー構成を模索していくのか。今回は外れた柴崎、指揮官がしばしば名前をあげる青山の評価も気になるところだ。
どちらにしても、より高いレベルで競争していかなければ最終予選、2年半後の本大会に向けて選択肢がかなり限られたものになってしまう。
さらなる競争の結果として柏木が主力の地位を確立していけばいいが、“柏木依存”にならない様に、まずは来年2月の2試合に向けたライバルたちの奮起、指揮官の大胆で柔軟なメンバー選出、起用を期待したい。
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