組み合わせの再チェックを
槙野智章の不用意なミスや、吉田麻也の対カウンターアタックでの致命的な遅さは、もう想定内というしかない。ハリルホジッチ監督も承知の上だろう。
こちらも数年来の悩みどころである。高さ、強さ、上手さ、速さを兼ね備えたワールドクラスのCBが日本にはいない。必ず何らかの弱点を抱えたままになる。それを露呈しない戦い方をしなければならない。試合の性質に応じて使い分けることになるだろう。
前に出る槙野とカウンターに弱い吉田の組み合わせはカンボジア戦に不向きだったと思うが、これも相手との実力差を考えてローテーションを優先したのだろう。
香川真司がボルシア・ドルトムントでのパフォーマンスの半分ほどでしかなく、宇佐美貴史も試合の途中で消えてしまった。主力と期待される2人の代表でのプレーが一向に上向いていないのは気がかりだ。競争させてもこのままでは内圧が上がらず、消去法になりかねない。
本田圭佑が入ってからは、右サイドを長友佑都に空けてチャンスを作っていた。最後の5分ほどは本田がCFに移動、ヘディングで2点目を決めている。
南アフリカW杯で成功した本田のCFは、その後ほとんど使われていない。本田のサイド+CF岡崎がこれまでの起用方法だが、サイド岡崎+CF本田も可能なはず。
サイドプレーヤーとして、あるいはCFとして、どちらがベターかというより、どちらの組み合わせのほうがチームとしてベターなのかは確認しておいたほうがいいのではないか。
【了】