「メッセージははっきりしている。我々は怯まない」
オランダ代表戦について、ビアホフ氏は次のように述べている。
「重要なことは、国家を代表するチームとして我々の価値と文化のために力を尽くし、シグナルを示すことだということを誰もが知っている。もちろん、この現実の下では、オランダ代表戦でのスポーツ的な意味合いはそこまで大きなものではなくなる」
本来であれば、欧州選手権に向けたテストマッチだったオランダ代表戦は、パリの悲劇を経て、意味合いを変えることとなった。
ラウバル氏は言う。16日付の『ビルト』紙が報じている。
「メッセージははっきりしている。我々は怯まない」
しかしオランダ代表戦で最も重要なことは、観衆、選手、監督、スタッフ、係員も含めて、ハノーファーのHDIアレーナを訪れた全ての人々が、試合の後で、無事に家路へとつくことではないだろうか。
本来あるべき姿としてのテストマッチが平穏に行われて、日常を過ごていく。もちろんテロは許される行為ではない。パリで犠牲となった人々の、親族の心に寄り添うことを忘れてはならない。試合前には、黙祷が捧げられる。
特に、スタッド・ド・フランスで朝まで過ごしたドイツ代表の選手達にとっては、17日のハノーファーの夜が何事も無く終わることが、パリでの「現実」を「少しずつ克服して」いくことに繋がるはずだ。週末からは、ブンデスリーガを始めとして、各国のリーグ戦が再開する。
ドイツ代表対オランダ代表の一戦は、パリの悲しみ、テロが生まれた背景…人々が様々な価値や文化に思いを馳せて、考えを巡らせる契機となりそうだ。
【了】