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日本代表 9年前

【現場記者の目】南野&遠藤のリオ世代W先発も。年内最後のサバイバルマッチ、生き残るのは?

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「自分の席は自分で守らないと」。闘争心を見せた槙野

【現場記者の目】南野&遠藤のリオ世代W先発も。年内最後のサバイバルマッチ、生き残るのは?
槙野智章【写真:Getty Images】

「若い選手がフル代表で活躍するのがチームの底上げとして必要だと思うし、世界の強豪を見てもそういうところが大事だと自分が一番よく理解している」と南野は語気を強めていた。ザルツブルクで各国代表選手としのぎを削っているからこそ、そういう発言をしたのだ。

 10月のイラン戦(テヘラン)後には「代表には序列がある。監督の信頼をつかまなければいけない」と悔しさをにじませていただけに、今回こそ思いのたけを全て結集し、ゴールに突き進むべきだ。

 限られたチャンスをつかむという意味では、今も代表の絶対的主力とは言い切れない宇佐美や原口、槙野らも一緒。特に宇佐美と原口は、シンガポール戦で武藤がドイツで積み上げた実績通りの余裕あるパフォーマンスを見せただけに、ここで奮起して得点という結果で周囲を唸らせるしかない。

 そして槙野の方もライバル・森重真人(FC東京)が攻守両面でうまく機能していたことに、少なからず刺激を受けた様子だ。

「自分の席は自分で守らないといけない。新しく入ってくる選手は奪いに来るんで、与えられた時間で与えられたこと(役割)、監督の求めるもの、プラス自分のよさを出さないといかないといけない。1年の最後のゴールはいつも岡崎が決めている? 今年は槙野で終わりたいね」と彼は不敵な笑みを見せつつ、野心をのぞかせた。

 そんな槙野のように全ての選手たちがギラギラとした部分を前面に押し出し、本田や香川から主役の座を奪い取るくらいの勢いを持った人間が出てこなければ、本当に日本代表は頭打ちになる。カンボジア戦で闘争心と結果を示せなければ、強豪相手にできるはずがない。

 今回のサバイバルマッチは実績のない選手たちにとって非常に大きな意味を持つのだ。

【了】

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