2得点とPK奪取で勝利に大きく貢献したムルジャ【写真:Getty Images】
【大宮アルディージャ 3-2 大分トリニータ J2第41節】
明治安田生命J2リーグ第41節が14日に行われ、首位大宮アルディージャはホームで大分トリニータと対戦した。
キックオフ時までに終了していたアビスパ福岡とジュビロ磐田の試合結果により、勝てば今節でJ2優勝と1年でのJ1復帰が決まる大宮だが、序盤からJ2残留に向けて気合いの入った大分の勢いに押される。
前半は負傷者を出しながらもスコアレスで折り返したが、悲劇は後半開始直後に起こった。49分、大分の松本昌也が放ったシュートはGKが弾くも、ボールはカバーに入っていた大屋翼に当たってゴールの中へ。まさかのオウンゴールで大分に先制点がもたらされた。
さらに59分、今度はCKから大分の若狭大志が追加点を奪ってリードを2点に広げる。しかし、大宮は諦めなかった。
反撃に出る大宮は渡邉大剛に代えて泉澤仁、清水慎太郎に代えて富山貴光を投入して攻撃の姿勢を強める。すると69分、今季17得点を挙げているエースのムルジャがペナルティエリア手前から狙いすましたシュートを突き刺して1点差に迫る。
その後はなかなかゴールの生まれない時間が続いて残り10分となる。圧力を強める81分、左サイドから上がったクロスがゴールポストに当たり、こぼれ球にムルジャが突っ込み2点目。土壇場で同点に追いついて執念を見せる。
これで完全に勢いに乗った大宮は86分、再びムルジャがペナルティエリア内で仕掛け、相手DFに倒されてPKを獲得。これを家長昭博が落ち着いて決め、残り時間わずかで大逆転を成し遂げた。
アディショナルタイム5分もしっかり守り切った大宮は、勝ち点を83に伸ばして2位以下との差を4ポイントとしたため悲願のJ2優勝、そして1年でのJ1復帰を決めた。
「挑む」をスローガンに掲げて臨んだ勝負の1年、ホーム最終戦で勝利への執念を最後まで見せ続けた大宮がJ1への切符を最初に掴んでいる。
【得点者】
49分 0-1 オウンゴール(大分)
54分 0-2 若狭大志(大分)
69分 1-2 ムルジャ(大宮)
81分 2-2 ムルジャ(大宮)
87分 3-2 家長昭博(大宮)
【了】