武藤に水を開けられた宇佐美と原口
先発組だった彼ら3人とは違い、宇佐美と原口は与えられた時間が短かった。彼らは左WGを競うライバルだが、今回は武藤嘉紀(マインツ)がスタメンに抜擢され、金崎の先制弾をアシストした。マインツでの活躍で得た自信と余裕を代表のピッチでも遺憾なく発揮していて、2人に水を開けた印象もある。
この厳しい現状をよく理解しているからか、この日の宇佐美はやや不機嫌で、取材時間も「2分で」と自ら制限。あまり多くを語らなかった。原口にしても「昨日は3タッチくらいしかしてないので…。あの時間では難しいですけど」と悔しさをにじませた。
やはり定位置を獲得するためには、まずクラブでゴールという結果を残すこと。そのうえで、代表で大きな時間を与えられた時に明確な答えを出さなければならない。2人はそういう意味で足りない部分があるのは事実。
ただ、カンボジア戦は彼ら2人、あるいは一方が先発起用される可能性も少なくない。そこで金崎や柏木並みのインパクトを残せば、指揮官の考え方も変わるのではないか。
チームの絶対的中心でない彼らの悲喜こもごもが今後のパフォーマンスにどう影響するか。それを見極めることが重要だろう。
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