指揮官が再評価した長友の能力
ロベルト・マンチーニ監督は、腐らず練習を続けてコンディションを上げた長友の能力を再評価した。
「調子はいいし、特にフィジカル上の問題もない。(プレシーズンやカルピ戦などで)出来が良くなかったのは長いことプレーしていなかったためだ」と指揮官はパレルモ戦後に語っている。
「私は、マンチーニが長友を信用していなかったわけではなかったと思う」。インテル番としてチーム事情に詳しい『ラ・レプッブリカ』紙のアンドレア・ソレンティーノ記者は語る。
「彼は守備を重要視する。ミランダとジェイソン・ムリージョの加入で中央が硬くなった一方、サイドには不満を抱いていた。そこで長友の守備を練習で磨き直し、またコンディションを上げさせ、サントンやテレスの調子が落ちたタイミングで投入したというわけだ。
さらにこのことを通し、『選手たちは全員平等で、立場の決まっている選手などいない』というメッセージをチームに与えた。これもまた重要なことだろう」
ただ同記者は「全員が平等ということなので、長友が調子を落としたらまた変わることもありうる。左足の精度を含めたプレーのクオリティはテレスが最も高い」と見解を語る。
スタメンへの返り咲きを果たした長友だが、現在の調子をいかに持続できるかが課題となりそうだ。
現在日本代表に招集中のアジア2次予選では、長距離移動に加え高温多湿のシンガポール並びにカンボジア遠征という負担も加わる。代表に全力で貢献を果たしつつ、リカバリーをいかにうまくやるかも重要となりそうだ。
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