分岐点となったセルヒオ・ラモスのゴールと負傷
3勝3分け4敗。開幕から10節が終わり、ヨーロッパリーグ2年連続王者のセビージャは苦戦を強いられているといえるだろう。
一方、レアル・マドリーは7勝3分け0敗。チャンピオンズリーグを含めても今季いまだ負けなし。負傷者続出の中でラファエル・ベニテス監督のチームは決して悪くないスタートを切っている。
そんな両者がラモン・サンチェス・ピスファンで対峙する第11節。当然ながらアウェイチームの圧倒的有利が予想できた。唯一の懸念材料といえば、セビージャの3勝のうち1勝が、このラモン・サンチェス・ピスファンでバルセロナから奪ったものであるということか。
それでも、その小さな不安も試合開始とともに薄れていった。
立ち上がりの15分、試合を支配したのはアウェイのレアル・マドリー。支配率は76.7%を記録し、142回のボールタッチで112本のパスを通し、5度のチャンスメイクで4本のシュートを放った。
対するセビージャは支配率23.3%、66回のボールタッチで通したパスはわずか26本。チャンスメイクもシュートもゼロだった。
そして迎えた21分、コーナーキックからDFセルヒオ・ラモスが思い切り良くバイシクルシュートを放つと、ボールはポストの内側を弾いてネットへ。先制点を奪い、そのままマドリーの試合となるかに思えた。
しかし、あるいはこのゴールが分岐点だったのかもしれない。背中から着地したラモスは、左肩を抑えて苦悶の表情を浮かべ、一度はピッチに復帰したものの31分にラファエル・ヴァランと交代。
9月15日のCLシャフタール・ドネツク戦で負傷した古傷ともいえる左肩の痛みは、その後の表情を見るとそれほど深刻なものではなさそうだが、この日のマドリーにとっては深刻なものとなった。