定位置獲得へ持てる力の全てを出し切る
「前回のシンガポール戦ではチームの崩しに問題があったのかもしれないけど。それ以上に最後の質の問題。シュートがことごとく外れた感じだった。それで自分たちが焦って焦って相手GKを乗せていったのはあった。同じことを繰り返してはいけない」と本人も前回対戦の反省をしっかりと踏まえて、決めるべき部分に集中していくつもりだ。
今回はナビスコカップ決勝で敗れた鹿島アントラーズの金崎夢生も加わり、FWが6人から7人に増加。競争もより一層激化してきた。宇佐美の定位置である左サイドも、ドイツ・ブンデスリーガで多彩な役割を担っている原口元気(ヘルタ)、トップもサイドもできる武藤嘉紀(マインツ)や金崎、南野拓実(ザルツブルク)もいて、本当に大激戦になっている。
「FWの人数が増えたけど、その捉え方は全く変わってないです。前目の選手の競争は一緒」と宇佐美自身は淡々としていたが、やはりゴールに直結する仕事を見せられないと、いかに監督のお気に入りであっても出番は減少傾向を辿る。その事態を避けるべく、彼には持てる力の全てを出し切る責務がある。
今がまさに彼の正念場だ。
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