終盤にはインサイドMFとしての役割も
ただ今日の試合、本田について全てがまずかったというわけでもない。カウンターを喰らった際にはいち早く戻ってスペースを埋めていたし、後半38分の大ピンチには最終ラインに入ってカバーし、ルカ・アントネッリのインターセプトを影ながら助けるということもしていた。
そして終盤には、さすがにバランスを意識したミハイロビッチ監督から一つの役目を任されている。4-3-3に修正した上で、インサイドMFに移されたのだ。
確かにミランはその後でバランスを取り戻し、逆説的に多くのチャンスを作っている。今の戦術ならボールの触れるインサイドMFとして勝負し直した方が、いっそ本田にとってはいいのかもしれない。決めるのは指揮官だし、ダイナミズムのあるアンドレア・ベルトラッチやユライ・クツカと勝負するのもまた大変だが…。
今後はニアンもコンディションを上げるし、ポジション争いはもっと厳しくなる。ただ移籍を意識してアピールするにも、今いる場所で練習からもがかなければ始まらない。
「出たければ出て行くのは自由」と言われたのに、その指揮官からすぐ出場機会を貰えたのだからまだ幸せではないか。月並みだが、本田からさらなるガッツを見たい。代表戦で心理的に良いきっかけを掴んでミラノに戻ってきてほしいものだ。
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