主将が見た本田の姿勢
だがプロとして雄弁であるべきはピッチの上であり、そこでの姿勢を何より注視されているはずなのだ。
結局チームメイトだって、まず言葉より姿勢を見ているのである。実はこの日の会見で、同席していた主将のリカルド・モントリーボが本田についてこんなことを言っていた。
「ラツィオ戦では、5分ほどの時間でボールに食らいついてくれてよく頑張ってくれた。ああいう姿勢をチームとして持たなければならない」
愚直な取り組みから自分を理解させてパスをつけてもらう、では駄目なのだろうか。
クラブは本田を1月に放出しない意向を示している。厳しい言い方をすれば、今はもう少しミラノであがけということなのかもしれない。
現実的にも1月の移籍は難しいだろう。現在の本田の市場評価額は、成績が出ていない今の時点でも約900万ユーロと見られている。500万ポンド、すなわち700万ユーロをウェスト・ハムが移籍金として用意しているという『サン』の報道が事実だとして、まだ200万ユーロもの開きがあるのだ。
ミランの背後に、半年待って契約残り1年となった方が売りやすいという経営判断があるとすれば納得がいく。
その後現地メディアは、ミハイロビッチ監督が前日練習で本田ではなく、エムバイエ・ニアンを左ウイングの先発として選択したという情報を抜いた。
先ほど出た今朝7日の地元紙のスタメン予想は一斉にニアン先発となっている。ミハイロビッチの言葉に釣られるわけではないが、去就云々を論議する以前に、本田が今の自分自身をどう捉えているのかが見たい。
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